あの日ふたりは夢を描いた

目の前の彼が全てを受け止めてくれていると思うと、自然と涙がこぼれた。

見られたくなくて両手で顔を隠すと、その手を取って優しく取って握ってくれた。

「誰にだって苦手なことがあるよ。大丈夫」

「……みんな当たり前にできることが、私にはできない」

「みんな違うから面白いのさ。きみが輝いていられる場所が必ずあるよ」

彼はそうやって明るい言葉をかけ続けてくれた。

「だけどきみが今つらいなら、無条件にどんなときでもきみの味方でいる。

きみが居場所を見つけられるまでそばにいる。だからなにも恐れなくていい」

気づいたら自然と彼を見ていて目と目が合っていた。

こんなにも優しい眼差しがあると、私は今まで知らずに生きてきた。