あの日ふたりは夢を描いた

「……え?どうして?」

「なんとなくね。そんな顔してるから」

ゆったりとした口調でそう答える。

「……そうかな」

お母さんはいつの日からか私に無関心になってたので、『そんな顔』と言われてもしっくりこない。

カチッとポットが鳴り、お湯ができたことを知らせるが、お母さんの言葉が気になりすぐに行動する気になれなかった。


「真白」

私の名を優しく呼ぶその声は、昔のお母さんと同じ呼び方だった。