あの日ふたりは夢を描いた

彼と卒業アルバムをめくりながら思い出話に花を咲かせていると、

「あっ、喉渇いてるよね?」と思い立ったように言い出した。

「えっいいよ、気を遣わないで」

そんな声も彼には届かず、「なにか持ってくるから待ってて」と、階段をとんとんとんとリズムよく降りて行ってしまった。

卒業アルバムも面白いが、私は彼の本棚にどんな本があるのかと気になってしまい、それに近づいて見ることにした。

本棚の前まで足を進め背表紙を順番に見ていたが、ふと隣に置かれていた開けっ放しのリュックの中身が目に入り、視線がそこで止まる。