あの日ふたりは夢を描いた

「謝ることなんてなにもないよ。全部私の問題だもん……」

「だけど嫌な気持ちにさせたのは事実だから」

「ううん、むしろ悪いのは私の方だよ。むきになってごめん。

……昔のことを思い出すのがずっと怖かったんだ。昔と今の違いを受け入れたくなかったの」

彼は静かに私の話を聞いていた。そして静かに口を開いた。

「……きみに知っててほしいことがある。ずっと伝えたかったことがある」

「ん?」

「あの日、きみが夢を語ったあの日。僕はきみから夢への一歩を踏み出す勇気をもらったんだ」

「……大げさだよ」

「大げさなんかじゃない。今の僕がいるのはきみのおかげだよ」

彼の真っ直ぐな瞳と力のこもった声は、彼の言葉を信じるのに十分なものだった。