あの日ふたりは夢を描いた



図書室での一件以来、彼とは話せていないまま一週間が過ぎようとしていた。

話せていないというよりは、彼が学校にあまり来れていないためそもそも話す機会がないのだ。

放課後になり帰宅しようと、下駄箱で靴を履き替えたとたんに雨が降り出し、
「はぁ……」とため息をつきながらしばらく外の様子を眺めていた。

止むどころか雷の音が聞こえ始め、雨音はさらに強くなっていた。

傘はないけど折り畳み傘ならあったなと、肩からリュックを降ろし中身を確認する。

「……あれ?リュックに入ってなかったっけ……」

リュックに付いているあらゆるポケットを確認してみたけれど、折り畳み傘は見つからない。