1番近くて、1番遠い。

「…前の騎虎に襲われてた子」


「なるほどな」


音葉くんは真顔だった。


「なんで一緒にいるんだよ」


「だからクラスメートだって、」


そう言った途端、私は少し前のことを思い出した。


「…クラスメートのちょっと上」


「ふぅん?じゃなくて!あんた早く行かないと!」


丸田は私の手を取った。


「音葉くん、ありがとう。先に帰ってていいよ、…私は大丈夫だから」


私はじゃあね、と丸田と一緒に走って行った。


「丸田、体操服かなんか持ってない?」


流石にこの半袖短パンは嫌だ。


「あ、あるよ」


天ヶ瀬の体操服は意外としっかりしていた。


「ありがと」


「礼はいくらでもするよ」