1番近くて、1番遠い。

「…誰の?」


「あんたに関係ある?」


こんな素っ気ないのには訳がある。


この人、ずっと近いのだ。


「…音葉?」


「そうだけど」


音葉くんだからなんだて言うんだ。


すると軒元くん私の手を掴んで、自動販売機に押し付ける。


いわゆる、壁ドンってやつだ。


「アイツじゃなきゃダメか?」


何を言っているのだろう。


「そんなんじゃ、ない」


こうやって平然としていないと余計なことを吐いてしまう。


私の手からいちごオレが地面に落ちた。


それと同時に私の中にあった本心が溢れた。


「…やめて」


私はいちごオレを拾って腕をすり抜ける。

「おい」


でも、軒元はしつこかったようで私の手首を掴む。


「…私はあなたに興味はない」


「だからっ」


…仕方ない。ここで倒すわけにもいかない。


「助けてーっ!」


そう言葉を発した後気づいたけど、かなり棒読みだ。


「えっ」