1番近くて、1番遠い。

「よっしゃ!巫は行く?別に休んでてもいいけど」


「私が休むわけないでしょっ」


亜湖と志連くんはみんなと海へ入りに行った。


私はパラソルで日陰になっているところに座る。


「…元気だなぁ」


と、音葉くんは私の横に座り、眺めながら言う。


「元気だなぁ、ってまだそんなに歳はとってないと思います」


「違う違う。俺疲れやすいんだよ」


…どう言うことだろうか。


「ちょっと喉乾いたから飲み物買ってくるね」


私は気まずくなって音葉くんにこう言う。


「俺も行く」


「いや、大丈夫だよ」


そう言うと、また強い風が吹いてパラソルが倒れそうになった。


音葉くんはパラソルを立て直す。


「音葉くんのも買ってくるよ。何がいい?」


「桜宮と同じものでいい。お金は後払いで」


「了解」


ここは自動販売機があったはず。


私は砂浜を歩き出す。


まだ夏休み1日目なのにちゃんと夏休みって感じがする。


友達と海。


…どっちかというと友達と浅瀬か。


私は1人で海の方へ行く。


サンダルが浸かる前に私の体が拒否反応を起こした。


こんなにも綺麗なのに、美しいのに、


「怖い…」


恐怖が勝ってしまった。