1番近くて、1番遠い。

「俺は反則ものなんでね」


「何よそれ」


亜湖が初めて聞いた、と呆れている。


「そんなつっこむ暇あったら俺にかけたらどうなの?」


「よっしゃ!存分にかけてやるわ!」


亜湖は遠慮なく、腕まで使って志連くんにかけている。


「ったく、お前っ!俺は容赦しないからな!」


「はっ!やれるもんなら、きゃっ!」

「…お前隙ありすぎな?」


「もう!ビショビショじゃん!」


そんな光景を見ている私に水が少し散った。


「なーにを羨ましそうに」


犯人は音葉くんだ。


「…う、羨ましそうに見てなんかないもん!」


「うわっ!」


私は音葉くんに仕返しをしたが、どうやら分量を間違えたらしい。


「ふっ、みんな濡れまくってんじゃねーか」


みんなを見渡してみると、みんなほぼほぼ濡れている。


もちろん、私も知らないうちに濡れていた。