1番近くて、1番遠い。

「実際俺の方が実力は上よ?…ここは志連琉じゃなくて牙城総長として。潰そうと思えば潰れるし」


…そうだ。いくら私でもそれなりの男には勝てない。


気が緩んでいる隙に私は、足を引っ掛けて転けさせる。


「…、ほんと強いのな」


なのに微塵も驚いてない。


「あんたって意外とめんどくさい」


「お前にだけは言われたくねーよ」


これは、なんの自分だろう。


一般人か、それとも裏の顔か。


…音葉くんに見せるような、知らない自分か。


「これをアイツがみたら俺殺されるわ」


「どう言うことかはあまり深く探らないようにするわ」


「これは…、禁断の恋ってやつか?」


なんておちゃらけたように言うので私は志連くんの肩に一撃を入れる。