1番近くて、1番遠い。

私はその言葉に何かが引っ掛かり、真ん中の女子に飛び掛かる。


「男ならまだしもな。将来に何か関わったらどうするんだよ!私はあんたらを心配して言ってんだよ!」


敵なのは変わりない。


けど、敵の前に女の子だ。


「私だって好きでやってんじゃないよ!親の都合でやらされてんだ!それでもな、いい仲間と会えたよ」


私は我を忘れて胸ぐらを掴む。


「あんたにはまだちゃんと戻れる道が残ってんだよ!私には帰ったらこの成績のことで文句をつけられる。あんたは心配されるだ
ろ!」


「…なにを…、偉そうに言ってん、」


そうやって掴みかかってくるのを私は地面に押さえつけた。


「あんた、丸田励衣(まるた れい)だろ、小学校の時の」


「なんで知って…、は!?お前あの男子の中の話題をいっつも掻っ攫ってた桜宮かよ」


「そうだな。…その話題は知らねーけど」


丸田励衣は、小学校にいた女子。


小2くらいまで仲良くしていた。


「なんで、そんなんになっちまったんだよ」


「だから言っただろ。親だって」


「…そうか」


すると、私の後ろに何か気配がした。


「弱みを握ろうとしたってか?」


丸田励衣が突然立ち上がった。


どう言うことだろう。


「桜宮、後ろ」


丸田励衣がそう言ったので後ろを見てみると複数の男がいた。


おそらく成人しているだろう。


「あんたの仲間?」 


「違う」


…何が言いたいのか分からない。


「励衣…」


そう呟いた男は丸田励衣に飛び掛かる。


「きゃっ!」


そこで鈍い音がした。


「…お前誰?」


「ああ?ふっ、どこかのイキリレディースがなんのようだよ」


「…名乗れと言っている」


「騎虎(きこ)だ」


騎虎…、大暴走の軸となったグループだ。


ちなみに五橋で1番強い。


「そろそろ警察も来ると思うけどそんな大群連れてていいの?」


「…るっせえな!黙れ!」


私も流石にコイツには勝てない。