1番近くて、1番遠い。

[牙城~side牙城総長・志連琉~]

閃光の総長と幹部が行くと、俺は奥へ進み、突っ立っていたやつの頬を足で蹴り殴る。


これが見つかったらもれなく鳳雛退学だろうな。


「…早く終わらせろ。帰って飯食べたい」


「「「はい!」」」


と、なんとも自分勝手な市内第2位の総長がこの俺である。


実際、別にやりたいわけでもないし、やりたくないわけでもない。


非道な親を継いでこうなったのだ。


…多分、あいつらもそう。


桜宮だって、巫だって、音葉だって。


別にやりたくないけどやっている状態。


まあ、俺はちょっと乗ったけどな。


「…俺だけ帰っていいかな?」


「なっ!ダメに決まってるじゃないですか!」


「だよなぁ」


早く明日になって学校に戻りたい。


音葉と桜宮と、…巫と、一緒にいたい。


なんて不良が思うことじゃないんだけどな。


正直、巫に知られたらどうしようか焦っていた。


飽きられるかもしれない、もう関わってくれないかもしれない。


そう思うと何故かすごく怖かった。