1番近くて、1番遠い。

「そういった志蓮くんはなんか進展あったの?」


「そ、それ、今言うか!?」


「え?前にチャチャを入れてきたんだからその罰として?」


志蓮くんは観念したように、分かったよ、と言う。


ちなみに言うと、亜湖はついて来れてない。


「なーんにもねーよ」


「面白くない」


「だって、気づかないんだもんな、巫」


「あ、あたし!?」


「ぜーんぶ突っ込んで。気づかないと言うか、自分で無意識に気づかないようにしてると言うか」


「な、何を…!?」


亜湖は自分のことになると鈍感になるんだ…


「まあ、卒業までを目指すよ」


「いや、来年だろうが」


「ら、来年って…!?」


ついていけてない亜湖が可愛い。


「じゃ、俺らこっちだから」


志蓮くんが右を指す。


「じゃあね、美柑ちゃん」


そして志蓮くんと亜湖と別れ、音葉くんと一緒になる。


「…音葉くん、こっちじゃないよね?」


「まあな」


「今日は、家には帰らないんだ」


「…え?」


「アジトという名の一軒家に帰る」


「一軒家…」


「うん。多分、みんないる」


そのあとは無言だ。


けど、気まずくはない。