秘密の授かり出産だったのに、パパになった御曹司に溺愛し尽くされています


実家に帰る為大急ぎで身支度をしていると、アルバイトから結愛が帰って来た。

血相を変えた俺を見て、彼女は不安げな表情で駆け寄って来た。

『秋人、そんなに急いで……どこに行くの?』

『ああ、少し急用ができて。帰ったらちゃんと説明する、ごめん』

『わ、分かった』

心配してくれている結愛に申し訳ないと思いつつ、どこから話したらいいのかも分からないため、そんなことを告げた気がする。

玄関に向かう俺を追いかけてきた結愛だったが、突然嗚咽をし、洗面所に走っていった。

心配になり、俺は靴を脱いで彼女の傍に駆け寄る。

『結愛!? 大丈夫か……!?』

『……っ、ご、ごめんなさい! なんかね、今日はあまり体調がよくなかったの。胃腸炎になったのかな、大学で流行ってて』

『そうか、この季節は多いよな。今すぐ病院に連れていくよ。まず、水を……』

『私はひとりで全然平気だから! 急いでるでしょ、早く行って!』