『なるわけがない。少しでも結愛と一緒にいたいんだ。駄目か?』
結愛は初めこそ迷った様子だったが、すぐにいつものように明るく笑いかけてくれた。
『駄目なわけない。私も秋人との時間が増えて本当に嬉しいよ……!』
そう言った彼女の唇を、堪らずに口づけた。
普段はしっかりしている結愛の、時折俺に向ける甘い眼差しが全身の熱を上げた。
結愛への愛おしさが大きくなればなるほど、理性を失う頻度が増えた。
柔らかくしっとりした肌に四六時中触れたくなったし、彼女の心と同じように素直に反応する体にも溺れた。
同棲してからは、以前より確実に体を重ねる頻度は増えた。
避妊はしていたが、矛盾して自分の子を孕んで欲しいと強く願うようにもなっていた。
『結愛と結婚したい』
『私もだよ、秋人』
互いに舌を絡ませながら何度交わしたか分からない。
口約束だったが、俺は結愛との将来を信じて疑わなかった。
そんな日々が続いていたある日、家でくつろいでいるときに一本の電話がかかってきた。
『……え? 兄さんが行方不明……?』

