秋人の言葉の意味がようやく分かり、額に汗が滲む。
「こんな状態で眠れるわけないよ。私も、今から観に行きたい」
もし彼の言ったとおりになっていたら、只事じゃない。
『……結愛、俺ひとりで十分だ。明日は朝早いんだし』
「お願い、秋人。何かあったときに、私がいた方がすぐに対応できるでしょ……!?」
何度が押し問答を繰り返し、秋人は渋々折れてくれた。
夜中に私ひとりでタクシーに乗せるのも不安ということで、彼が自宅まで迎えに来てくれることになる。
秋人と合流した私は、真夜中の銀座葛城堂に向かった。
「あぁ、よかった……」
西館の連絡通路にやってきて、私たちはその場で安堵のため息を吐く。
秋人は前髪をくしゃりとかき上げると、申し訳なさそうな目で私を見た。
「結愛、変に心配させて悪かった。俺の考えすぎだったな」
「ううん……私も不安になってあんなこといっちゃったから」
車の中で、雪平さんと再会した場所が西館の連絡通路だったことから、彼女が危害を加えるとしたらそこなのではと予測したのだ。
「あと、フォトスペースは本館の七階か。あそこは夜も業者が残っていたはずだから、手は出せないと思うが」
「一応確認してもいい? 安心したいから」

