秘密の授かり出産だったのに、パパになった御曹司に溺愛し尽くされています


その日は葛城堂が閉館しても作業は続き、終わったのは夜の二十二時過ぎだった。

「みんな、お疲れ様でした。素晴らしい出来です。明日は、オープンの一時間前に集まって最終確認にしましょう」

「はい!」

店長の〆の挨拶に、気合を入れて答える。

完成したオブジェを、解散直後にいっしょに制作した同僚たちと見学にゆく。

「はぁ……超可愛い! 上出来だね」

「はい。大変でしたけど、作り上げるのはすごく楽しかったです」

先輩たちとその出来をたたえ合う。

初めて制作チームに入って、こうやってみんなでひとつの作品を作って……達成感で心が満たされている。

写真を撮ってすぐに秋人に送ると、ものの数分で返事が返ってきた。

【素敵だ。頑張ってくれてありがとな。明日、そこでいっしょに写真を撮ろう】

「えっ……」

このラブラブ全開のフォトスペースで秋人と一緒に写真を撮ると考えると、やっぱり照れてしまう。

でも、秋人とのツーショットはほしいなぁ。

まだ再会してふたりきりで写真を撮ったことはないから……。

そんな誰にも言えないような本音を心で呟きつつ、私は興奮したまま帰路に就いた。