ククク。
お互いにしばらく顔を見合わせた後、急に慎之介先生が笑い出した。
「慎之介先生?」
「すまない。真剣に告白したつもりだったんだが、信じてもらえなかったようだね。僕は以前から沙月ちゃんが好きだったんだ。シングルマザーで小さな子供がいるってことも知った上で、まじめに一生懸命に働く姿に惹かれていった。もちろん沙月ちゃんの方にもいろんな事情があるだろうと思ってなかなか言い出すことはできなかったが、近いうちに食事に誘って告白するつもりだった」
「そんな・・・」
突然の話で、何をどう答えていいのかわからない。
「さすがに尊人とかかわりがあったと聞いて驚いたけれど、僕の気持ちは変わらないよ」
「ちょ、ちょっと待ってください。急にそんなことを言われても・・・」
先程からの話の流れから、慎之介先生は凛人の素性について気づいているように思う。
それでも好きだとか、付き合ってくれとかって、やっぱりおかしい。
「これって、何かの冗談ですか?それとも先生、何か企んでますか?」
「バカ、純粋に愛の告白だよ。君の返事次第では、20年来の親友を失うかもしれないんだ。冗談なわけがないだろう」
何が何やら頭が追い付かないけれど、ひとまず慎之介先生が本気なのはわかった。
そうすると私にできる決断は、この事務所を辞めてまた逃げるか、MISASAに行くか。
どちらかしかないのだが・・・
「わかりました。MISASAに行きます」
「いいの?」
「はい」
他に道はない。
「で、僕の告白は?」
「・・・すみません」
今はまだ新しい恋を始める心の余裕がない。
お互いにしばらく顔を見合わせた後、急に慎之介先生が笑い出した。
「慎之介先生?」
「すまない。真剣に告白したつもりだったんだが、信じてもらえなかったようだね。僕は以前から沙月ちゃんが好きだったんだ。シングルマザーで小さな子供がいるってことも知った上で、まじめに一生懸命に働く姿に惹かれていった。もちろん沙月ちゃんの方にもいろんな事情があるだろうと思ってなかなか言い出すことはできなかったが、近いうちに食事に誘って告白するつもりだった」
「そんな・・・」
突然の話で、何をどう答えていいのかわからない。
「さすがに尊人とかかわりがあったと聞いて驚いたけれど、僕の気持ちは変わらないよ」
「ちょ、ちょっと待ってください。急にそんなことを言われても・・・」
先程からの話の流れから、慎之介先生は凛人の素性について気づいているように思う。
それでも好きだとか、付き合ってくれとかって、やっぱりおかしい。
「これって、何かの冗談ですか?それとも先生、何か企んでますか?」
「バカ、純粋に愛の告白だよ。君の返事次第では、20年来の親友を失うかもしれないんだ。冗談なわけがないだろう」
何が何やら頭が追い付かないけれど、ひとまず慎之介先生が本気なのはわかった。
そうすると私にできる決断は、この事務所を辞めてまた逃げるか、MISASAに行くか。
どちらかしかないのだが・・・
「わかりました。MISASAに行きます」
「いいの?」
「はい」
他に道はない。
「で、僕の告白は?」
「・・・すみません」
今はまだ新しい恋を始める心の余裕がない。



