そう思った瞬間、私は後ろに倒れて、視界に人体模型が入ってきた。

「なん、で……早すぎ、でしょ……」




「お疲れ様、ジン」

流石に七不思議の中で一番走りが速いだけあるわね……。

私はもう一週間分の体力を使い果たしたわ……。

「俺、もう寝る」

「うん、おやすみなさい。私も帰るわ」

早く寝ないと明日やばいかも……。

今日の体育もキツかったし……。

「あーっ!何で私だけ学校通ってるのよ!」

「……フシギ、ドンマイ」

「うるさい!」

二人は、屋上の扉を開けたままなのを忘れて、影に消えていった。