「昨日の夜中から木村が行方不明なそうなんだが、お前ら何か知らないか?」

昨日の夜中って、学校に忍び込んだ後ってことか……?

あそこから帰ってこなかったのか……?

「知らないか……何かわかったら先生に知らせてくれ。じゃあ、一限の準備を……」

先生の声がどんどん遠くなり、自分の心臓の音が周りに聞こえているんじゃないかと思う

くらい響く。

どうしよう、どうすればいい……。

……そうだ。

一か八か……。
 
                        ***

「フシギ、ちょっといいか?」