_____ドキンッ


って私がときめいてどうする!!これは、表の顔のリクトくんなんだから騙されるな私!!!


「分かった!また誘うね」

「うん、ありがとう」


機会はまだまだあるんだから焦らないように慎重に行こう。


-放課後-

「リクトくん!一緒に帰ろ!」

「ごめんね、今日はこの子と帰るから」


リクトくんは隣にいる女の子の方を見て、申し訳なさそうにそう言った。

女の子はリクトくんに腕を絡め密着していた。


「リクト〜 早く行こう」

「うん、行こっか」


リクトくんは女の子に優しい笑みを浮かべて、歩き出した。

はぁ… 今日は全部、断られたちゃったなぁ。


「リヨ、どうしちゃったの?!」


眉を下げて心配そうに聞いてくるリカ。


「あー、色々と事情がありまして…」

「事情?どんな?」

「また時間がある時に話す!」


私はそう言って逃げるように教室を出ていった。