私はダッシュで教室を出て行き校門をくぐり抜けた。


「ふぅ、とりあえず逃げ切れ…」


_____ガシッ


「お前、そろそろ良い加減にしろよ」

「っ!!」


息切れをしながら、私の肩をガッツリと掴み不機嫌そうな顔をしているリクトくんを見て冷や汗が止まらなくなった。

学校の外だから、さっきの優しいリクトくんじゃなくて本物のリクトくんに変身してるし…


「もう逃がさねぇ、ちょっと来い」


そう言って強引に私の腕を引っ張り、昨日と同じ場所に辿り着く。


「お前、どう言うつもりだ?」

「何が?特に何もないよ」

「んなわけねぇだろ!じゃあ、なんで俺を避けてる?理由を言え。昨日の告白は…」

「わー!わー!」


私はリクトくんの口を強制的に塞いだ。


「何だよ」

「恥ずかしいから、やめて!」

「もしかして、それを気にして今日ずっと俺を避けてたのか?」

「……そうだよ」


私はリクトくんを直視できず、そっぽ向いてそう言った。