-昼休み-

「リヨー!先生が資料室にプリント取りに行ってだってさ〜」


クラスの女の子がドア越しにそう言ってくるのが分かった。


「分かったー!リカ、ちょっと行ってくるね」

「手伝わなくて大丈夫?」

「うん、大丈夫!ありがとう!」


私はそう言って教室を後にした。

第二校舎って人気がないから、ちょっと不気味。


「ここか」


資料室と書かれたプレートを見て、ドアを開ける。

すると……


「っ!!」


そこには女の子とキスをしているリクトくんの姿があった。


_____ ズキンッ


え、今のなに… どういうこと?なんかトゲが刺さったような痛みがしたんだけど。

私は自分の胸に手を当て、真っ直ぐリクトくんの方に目を向けた。


「なに?盗み見?」

「え、いや、そんなんじゃ!」

「……ふぅん。ねぇミク、先に教室に戻っててくれない?」