_____バシッ


「ふざけないで!行こう、ソウヤくん」


私は図星をつかれて戸惑いを隠すためにリクトくんの頬を叩き、そう言った。


「やっぱり、女ってわけわかんねぇ…」

「何か言った?」


歩き出そうとしたその時、リクトくんがボソッと呟いたのに気付き振り返る。


「少し前まで俺にしっぽ振ってたのに、ちょっと時間が経ったらもう他の男かよ」

「別にそんなんじゃ!」

「お前に期待してた俺がバカだったわ」


リクトくんは少し寂しそうな瞳で、そう言って去っていった。

何よ、あんな顔されたら気になるじゃん。