「んで、君は天界に戻ってきたわけだけど………これまでの先祖の罪と、自身の余罪について考えると……僕と暮らして修行するってことでいいのかい?」



あの告白から一日が経った。



僕は今、青空と宇宙の間の天界にいる。




ふかふかな雲の上に、立つのはいつぶりだろう。



「修行するのは、大変なんだよ?覚悟はある?」



すごい形相の上級天使たちに睨まれながらも、なんとか頷く。




僕はもう、あの頃のように匿われるそんな存在ではない。



このリングさえあれば、どこへ行っても戦えるのだ。



「あの、ちなみにどうして僕は地獄にいかなかったの?」



帰ろうとした、白猫ロロが振り返る。



「君は、沢山の人間を救い、幸せにしたから……かな。ヘビ族にしてはね。だから地獄行きではないのさ」



「助けたとしても、少なすぎるような……」




「そうでもないよ?ほら見てよ」




僕は湖の縁に顔をのぞかせる。



神々の湖の底映っているのは、僕が通ってた学校の教室の中。



以前座っていた、机の上にたくさんの花束が置かれていた。



「人間界では、君は死んだ事になってしまっているけれど、こんなに多くの人間が君のことを思って花を生けているんだよ。嫌われていたら、こんな事にはなってはいないだろう?」




たくさんのクラスメイト達がないている中、敬斗くんや、蓮くん、遥くんがそこにいた。




だけど、その3人は笑顔でじんわりとないていて。



ーーグズッ。




僕も涙が出てきた、




「お前は俺の一生の、恋人だ」




理央くんが最後の花を僕の机に置く。




その指には、銀色のリングが飾られていてーーー。



「ずっと一緒だね。理央くん」




僕はその湖を見終えると、小さく笑って神様ロロの姿を追いかけた。



fin