「確かにあいつは、変わってた。今までは遥一筋で、お硬いやつでつまらない人間だったが、あいつは人と積極的に関わろうとして変わろうとしてた。お前に出会ってからな」



「どうして……?」



「多分理央兄ちゃんは……、有馬兄ちゃんにわざと冷たくしたんだと思う。だって本当に嫌いになったんだとしたら、ぶっちゃけ殺してると思う………」




「殺すって、お前………」




「まぁ、そうかも知れないね……僕を殺せば蒸発していなくなるわけだし………」




「お前って、どんな存在なんだ?ますます頭が痛くなってくる………なんだこの状況……」



「でもね絶対に、理央兄ちゃんは悪くは思ってないはずだよ。お兄ちゃんに有馬お兄ちゃんを追いかけるように言われたときに、寂しさみたいなのを感じたから!!だから勇気持って!!」




そう言われてもな………。



一体どうすればいいというのだろう。



喧嘩別れをした直後だから、会いづらいし………。




「お前は一体、どうしたいんだ?今の気持ちとして?この事実を知った以上」




「うーん……そうだね、仲直りして………そこからまだ考えられないんだよなー。あー、もやもやする!!」



暫くの間が空いてーーー。



「そうだ!!有馬兄ちゃん!!もうすぐ僕の誕生日があるんだよ!!」



一体全体、何を言い出すのかびっくりして豆鉄砲を食らった鳩のような顔をする僕。



「お世話になった人たちへの、パーティーを開催しない?そして、いろんな人たちの意見を聞き出して、それから決めてみようよ!!」



「でも……お前、他人にこいつがベビだったって事をバラすと、警察なりなんなりチクるやつがいるんじゃないか?危険じゃないのか?」



「大丈夫だよ!!実はお兄ちゃん、いい人を引きつける天性みたいなのが、そこそこあると思うんだ。だから、敬斗兄ちゃん以外、悪い人と仲良くなったのは初めてなんだよ?」



「おい!!そんな迷信信じるわけーー」



「え!?ホント!?」



僕はなんだか、心がスッと軽くなっていくような気がした。



「あぁ……馬鹿だ。コイツ本当に馬鹿だ」




「でも、実際今現在理央くんと話せないから……少しでもクッション材料が欲しいんだよ!!そしたら、向き合える気がするんだ!!」



「俺は、変な事がおきても知らないからな。これ以上は助けない」



「っていうことで、早速お母さんに聞いてみよう!!」



「そうだね。それぞれの連絡先もーーーって、どうやってコンタクト取ろう?」




早速、お誕生日会が始まることに。




こんな感じで、うまくいくのかな……?