ーーどうしてこんな事が起こったの!?



鍵の中に閉じ込められた僕は、頭を抱えた。



相変わらずお父さんは、寝息を立てて寝てるし鍵でひっついてみるも起きる気配がない。



ーーこのままじゃ一生、この場所に閉じ込められちゃうのかな……?どんどんネガティブになってきそう………よし!!そんなときは!!



「歌を歌って、楽しいことを考えよう!!」




ガラガラヘビと言い伝えである「かすみ草」という歌を息を吸い歌った。




澄んだ声が反響して、清々しい気分になるかなーって思ったけど………。




ミシミシと奇妙な音が、空間全体に響いた。




迷わず上を見上げると、暗い亀裂が入ってた。



あれ……?


うるさかった?



僕のお母さんはこの歌を歌ったあと必ずと言っていいほど「有馬は歌が上手だから、喉を大切にいたわるってことで、今日は歌うのこれでおやすみね」と絶賛してくれるのに?





「なんだお前ら!!」



物思いにふけっていると、お父さんの叫び声が。



水晶玉に目線を移すと、お母さんが白い猫の仮面をつけて魔法使いみたいなローブを被った男に拘束されているのを目の当たり。





ーーーあれってーー!!




「我は、上級天使犯罪撲滅騎士団マロルだ」





凛とした声がでて男だとわかった瞬間、背中から純白すぎて眩しいほどの翼が部屋いっぱいに広がる。