「えっと………どうやって?」
聞きたいことは、山ほどあったのだが最初の一言はそれだった。
「僕の推薦した学校に行ってほしい。この近所にある「天界小学校」だよ」
「「天界小学校」って、天使たちがいる場所じゃない!?」
「そうだよ。せいかーい!!」
パーンッと、星の形をした金色の星屑が舞う。
「でも……その……天界住民票を持ってないし受け付けてくれないんじゃないの?というか………僕、天使でもないければ、天界住人でもないよ?どうやって行くかもわからないのに……」
「僕を舐めないでくれよ。君が想像する、ヤワな野郎じゃない」
「君を飴玉みたいに、舐めないよ。食べ物じゃないし………」
画面の中からぽんッと光の泡が飛び出した。
すかさず反射神経でそれを受け取ると、シャボン玉のように弾けた。
「手を開いてご覧」
手を開くと、それは「天界住人表」だった。
天界市役所に何百回と通い資料を作らなければ、なし得ない物をどうやって手に入れたのだろう……?
「これ……本物?」
「本物じゃなかったら、裏に精巧な星スタンプは押されていないよ」
表面を手で遮光を隠すと、猫の姿が浮かび上がる特殊なスタンプが記載されている。
恐らく……本物だ。
「教えてくれないかもだけど……誰なの?どうしてここまで手を焼いてくれるの?この僕に?」


