カーテンをあけると快晴だった。
いつのまにか梅雨は終わっていたみたい。あんなにどんよりとした灰色の雲しかなかったのに、今朝は夏の空が広がっている。
制服に着替えて、洗面所で髪にドライヤーをあてていると、玄関のチャイムが鳴ったのでドキリとした。
「いってきまーす!」
あわててカバンを持って玄関のドアを押しあける。
ふたりの男の子がわたしを待ちかまえていた。
「おはよう、理子」
「おっせーぞ、理子!」
本当に樹くんと楓くんだ……。
朝陽を背にして立つふたりをポーッと見つめてしまった。
階段から落ちて、どういうわけか中身が入れかわってしまったふたり。だけど、日常生活に戻ってこられた。
また、いっしょに学校に通えることになってうれしい。
うわー、顔がにやけてしまいそうだよ。
「理子?」
「どうしたんだよ?」
不思議そうに首をかしげるふたり。