超イケメンなふたごくんは、幼なじみを独占したい 【旧タイトル】ハツコイの誕生日(バースデイ)


 そのとき、やっとわかった。

 告白の返事を遠回しにさいそくしているんだ。

「う、うん……」

 わたしはためらいながらもベッドに近づき、丸イスに腰を下ろす。



【大事なことだから、ゆっくり考えてから返事をしたほうがいいよ。樹くんなら、きっと待ってくれるって】



 優雨ちゃんの言葉を思いだし、ちゃんと言わなくちゃと決心した。

「あのね、樹くん」

 少しのあいだも置かずに、わたしは話を切りだした。

「告白の返事なんだけど……う、うれしかったんだけど……わたし、自分の気持ちがきちんと、わ、わからなくて……」

「うれしいのにわからない、ってどういう意味?」

 樹くんが鼻先で笑った。

「………………!」

 頭がかあっとなった。

 わたしって、説明するのがなんてヘタなんだろう。

 もっとよく考えてから話せばよかった。