超イケメンなふたごくんは、幼なじみを独占したい 【旧タイトル】ハツコイの誕生日(バースデイ)


「告白されたときと比べて、どっちがびっくりした?」

「えっ?」

 その質問に違和感を覚えた。

「あの、樹くん……?」

 樹くんの口の端が上がっていた。

 少しのびた前髪のあいだから、ジッとわたしを見つめる、その瞳。

「告白されたときうれしかった? それとも、僕と会えた今のほうがうれしい?」

 わたしは急にその目から逃れたい気分になってしまった。

 おかしいな、会えてうれしいのに……。

 樹くん、こんな表情をしていたっけ。

 自分がまるでウサギかなんか小動物になったような気がした。

 どうして、こんな気持ちになるの……?

 気恥ずかしさが先にたって、これ以上は目をあわせていられない。

「そんな……言わないとダメ……?」

 手をモジモジさせつつ、やっとの思いでそう言うと。

「理子、ここにおいで」

 樹くんは、枕元の近くに置いてあった丸イスに目を向ける。