超イケメンなふたごくんは、幼なじみを独占したい 【旧タイトル】ハツコイの誕生日(バースデイ)


 とてもショックだった。

 ふたりのあまりの変わりように、こわくてたまらなかった。

「おばさん、きっとだいじょうぶです。樹くんも楓くんも強いから、すぐに目が覚めます。そうしたらいっしょにふたりをしかってやりましょうねっ」

 元気にそう言って、美代子おばさんを励ましたわたしだったけれど。

 本当はこわくてガタガタふるえていたんだ。

 わたしが想像していた以上に、ふたりの状態は深刻に思えた。

 こんなこと考えたくないけど、まさか、このまま目が覚めないなんてことないよね……?

「ありがとう、理子ちゃん。そうよね、帰ってくるわよね」

 美代子おばさんは涙ぐみながら言った。

「ええ、そうよ。きっと目が覚めるわ」

 お母さんもうなずき、美代子おばさんの肩を抱く。

 理子のバカ!

 心の底から信じなくてどうするの!

 くじけそうなわたしを、脳内のわたしが叱咤(しった)した。