【うん、そうする。ありがとう】
【どういたしまして!】
ハートを持ったかわいいクマさんがニコッと笑っているスタンプが返ってくる。
優雨ちゃんから、またメッセージ。
【理子ちゃんが不安になるのわかるよ。ファンのひとたちのことがあるしね。あと、楓くんのことも】
【もし樹くんとつきあうことになったら、仲間はずれみたいになって、気まずくならないかなって、ちょっと心配だもん!】
ドキッとした。
わたしの不安の正体を言い当てられたような気がしたんだ。
まさか、そんな……!
わたしは、あわててメッセージを打った。
【もし樹くんとつきあうことになったとしても、楓くんとは今までと同じ、大切な幼なじみだよ!】
仲間はずれ、なんて……。
だけど、うしろめたい気持ちがこみあげてきた。
わたしたち、これからどうなってしまうんだろう。
不安な気持ちは、まだ消えない。
風がでてきたらしく、ベランダの窓がカタカタ音をたてている。
窓の外の風景も白く濁りはじめていた。
