超イケメンなふたごくんは、幼なじみを独占したい 【旧タイトル】ハツコイの誕生日(バースデイ)


「ケンカ? ウッカリ?」

「うん、肩をこづきあっているうちに……」

「えーっ、そうだったの? なんでそんなことに?」

「原因は、理子だよ」

 ドキリとした。

「えっ……」

「楓に言われたんだ。理子が泣いてた、好きならこういうときこそそばにいてキチンと守ってやれ、って」

 胸がキュンとした。

 楓くん、そんなこと言ってたんだ。

 うわあ、顔がにやけてきちゃうよ。

 けれど、ロマンチックなのはここまで。

「痛いところを突かれたんだろうな。ムチャクチャ頭にきて、楓の肩をこづいたんだ。そうしたら、こづき返されて。何回かそうやっていたら階段を踏みはずして、楓は僕を助けようといっしょに落ちたんだ」

 ……何それ。

 わたしは、あっけにとられた。