超イケメンなふたごくんは、幼なじみを独占したい 【旧タイトル】ハツコイの誕生日(バースデイ)


 えっ。

 トクン、と鼓動が鳴った。

 ウソ。

 今なんて?

 とつぜんすぎて動けずにいたら、楓くんの胸に引きよせられた。

「こんなときに、こんな姿で言うの、ひきょうだってわかってる。けど、言わずにいられねー。おれだって、ずっと前からおまえが好きだった」

 心臓がこわれそうだった。

 これって。これって!

 わたし、告白されてるの?

 好きなひとに?

 わたしは目を見はって、楓くんを見つめつづけた。

 楓くんの手がわたしの頭のうしろにまわって、髪をキュッとつかむ。

「アニキじゃなくて、おれをえらんでくれ」

 まっすぐなまなざしに、胸がドキドキした。

「理子がいてくれたら、もう二度とまちがえないから……」

 わたしも楓くんが好き。

 堰を切ったように、どんどん気持ちがあふれだしていった。

 うれし涙がポロポロと頬をつたう。

 でも、でも。