超イケメンなふたごくんは、幼なじみを独占したい 【旧タイトル】ハツコイの誕生日(バースデイ)


「へえー」

 楓くんがわたしをジッと見ていた。

 ん? なんだろう?

「なあに、楓くん?」

 と、ふり向いたとたん、楓くんはなぜかうろたえて視線をそらした。

「べっ、べつに! なんでもねーよ」

「?」

 不思議に思って首をかしげていると。

「楓のヤツ、見とれているんだよ。理子があんまりかわいいから」

 樹くんがクスクス笑いだす。

 わたしは「えっ」と固まってしまった。

 あ、そっか。わたしもいつもと格好がちがうから……!

 まさかの楓くんの反応に、恥ずかしくなってしまった。

 じつは前もってネットで調べておいたんだ。動物園に行くとき、どんな感じの服装がいいかなって。今日はサッカー部のひとたちもいっしょだから、恥ずかしくない格好で行かないとって思っただけで……。

 わたしがもじもじしていると。