超イケメンなふたごくんは、幼なじみを独占したい 【旧タイトル】ハツコイの誕生日(バースデイ)


 少しわかりにくいだけ……。

 胸の奥でキュンと小さくときめいた。

 そのとき、わたしだけのたからものを見つけたような気がしたんだ。



 楓くんが好き。

 わたし、楓くんのことが好きなんだ――――。



      *



 そんなわたしの気持ちを知らない楓くんは容赦ない。

「理子! あいかわらずニブイな。からぶりばっかすんじゃねー!」

 立っているだけでいいって言ったのに、結局わたしにもボールをまわしてくるんだもん。

「急にやれって言う方が無理だよ~」

 わたしが情けない声をあげたら、楓くんはおなかを抱えて笑った。

 むうっ! バカにしてっ。

 お礼なんて言うんじゃなかった。

 前言撤回してやる~!