超イケメンなふたごくんは、幼なじみを独占したい 【旧タイトル】ハツコイの誕生日(バースデイ)


「えへへ、おはよー」

 わたしは笑顔でアイサツしようとした。

 けれども親友の顔を見たとたん、気がゆるんでしまったみたい。「うぐっ」とヘンな声がでて、ポロッとひとしずく涙をこぼしてしまったんだ。

「あ、あれ……?」

 なんで勝手に涙がでてくるの?

 優雨ちゃんは、ぎょっとした。

「理子ちゃん!?」

「優雨ちゃん……」

 わたしは大親友に抱きついて、「わーん!」と大泣きした。

「ゆっ、優雨ちゃん、ひどいのっ。い、樹くんがっ、楓くんがっ、ひどいのっ」

 はげしくしゃくりあげてしまって、ちっとも意味をなした言葉になっていなかった。

 すると、「なんかあったの?」と好奇心たっぷりの目がたくさん集まってきた。

 そこへ、もうひとりの日直のひとがやってきた。優雨ちゃんのカレシ、都築(つづき)くんだ。

「間宮さん、どうかしたの?」

 困惑したような声が聞こえた。