超イケメンなふたごくんは、幼なじみを独占したい 【旧タイトル】ハツコイの誕生日(バースデイ)


 そのせいで、日直のひとよりも先に教室に着いたらしく、教室のカギはまだあいていなかった。

 外は悲しいくらいいいお天気。雨模様のわたしと大ちがいだ。

 はあ、最悪な気分。

 なんか、からだじゅうがだるい。

 自然と長いため息がもれた。自分の中にたまった不安をはきだそうとしているみたいだなって、なんとなくそう思っちゃった。

 今日を入れて夏休みまであと二日。

 心なしか、登校してくるみんなの顔も明るい。

 うらやましいな……。

 ろうかの窓から外をながめているときだった。「あれ?」という声がしたので、わたしはふと我に返った。

「理子ちゃんがいちばん!? ええっ、ホント! わあっ、びっくりした~!」

 優雨ちゃんだった。わたしを見て、目を白黒させている。

 そっか、今日は優雨ちゃんが日直なんだっけ。

 知らずにはやく来すぎちゃったよ。