わたしが樹くんのとなりに行くと、樹くんはわたしの手をつないだ。

 キュッと指に力が入って、シッカリ握りしめられる。

 ふたりのピリピリした様子に、わたしはまた不安になってきた。

 なんとなくかみ合わない、小さなズレを感じてしょうがなかったんだ。



 かすんだ夜空に、星は頼りなく光っている。

 それは、まるで震えているようだった。