そう言って千尋は美宙ちゃんに手紙を渡した。

『え〜、ありがとう!』

『ってか、葉羽さーー』

千尋と心暖が話しはじめた。

『ね、美宙ちゃん、手紙私も見ていい?』

『うん、いいよー』

そうして私はその手紙を見せてもらったのだけど…。


「そこには、私への悪口がたくさん書かれてたんだ…。」

と、いうことを、私は全て先生に言った。

「そんなことがあったんだ…。」

「うん…。
あ、で、でもねっ、もう今はなんてことないから…さ…。」

やっと、言えた…。

誰にも話せてなかった、私の心の奥の扉が、開かれたような気がした。

「うん、そっか」

すると先生は私の手を握ってこちらを見た。

「今日のこと、誰にも言ってなかったの?」

「へ?」

「葉羽さんのこと。誰かに言ってた?」

「え、いや、私がこの事を言ったのは初めてだけど?」