素直に喜べない自分を隠し、喜んでそうな雰囲気を出す。

｢ね、日向さん」

｢ん?何?」

｢あのさ、こんなこと聞いていいかわかんないけど…。葉羽さんとどう言う関係だったの？｣

何で、葉羽ちゃん?

｢友達だけど…?」

「そっか…。あ、ああ、ごめん。気にしないで」

それから私たちはお互い黙ってしまった。

｢おなか消毒したいからTシャツめくるよ?」

しばらくして、先生がそう言った。

「うん、いいよ」

そっとTシャツをめくった先生の手は、気づいた時には私のおなかの上にあった。

「けっこう傷深いけど、どうなったの?」

服が守ってくれたと思ってたんだけどなあ…。

「えっ…あ…ワインの瓶をわられた時におなかにガラスの破片があたったからかも…」