「もしかして、お子さんがいたんですか?」

苦しそうに顔をしかめるお母さん。

「どうして最初からそう言ってくれなかったんですか?
…もう、帰ります。」

「ちょっ、ちょっと、海里(かいり)さ…!?」

”海里”と呼ばれた人は家から出ていった。

「どう言うこと…」

訳がわからない。

何で男の人がいるの?

「あんたのせいで、海里さんと…もうめちゃくちゃになっちゃったじゃない…!!!」

バシッ、と頬をたたかれた。

「何で帰って来たの!?何であんたはここにいるの!?」

ガシャンッと、ワインの入っていた瓶を床になげつけるお母さん。

「もう二度と来んな!!!タヒねっ!!!」