「…だから、これからは1人で頑張んなくていいよ。
つらいって、くるしいって、さっき言えなかったことも全部、俺に吐き出していいよ。」

気づけなくてくやしいって。

世の中は不公平なんて。

1人で頑張んないでいいって。

そんなの…全部、同情じゃん⋯。

「私…無理して同情されたくないんだけど。」

これ以上、何も聞かないで。

そうじゃないと、もう⋯壊れちゃいそうなんだよ⋯。

「無理なんてしてないよ?
ただ俺は日向さんの気持ちを少しでも楽にしたくて――」
「やっぱり先生は何もわかってないっ!!」

私は思わずそう叫んでしまった。

「私の1番つらいことが心暖のことって思ってる?
それともお母さんのことだって思ってるんですか?」

「え、」

「ちがうよっ…?
きっと先生は人に裏切られたことないから知らないだけだよ。
人って簡単に壊れるんだって。
簡単に縁は切れるんだって」

コハちゃん守らないとって、私は?