「じゃあ、どういうのがいいと思うの?」

そう言われると、思いつかないんだよね。

どうしようと思って先生の方に視線を向けると、先生も私をみていた。

ああ、だめっ!見ちゃだめっ!

視線をそらすと、肩で必死にこらえているような、先生の笑い声がした。

「え、何ですか?」

「いや、何かさ、日向さんって笑うんだなって思って」

私が、笑う?

笑えてなかったってこと?

「笑えばいいじゃん。
かわいいのに、もったいない」

か、か、か、かわいい?

もったいないって何なのこの人!

「ほら、議案書」