「助けてくれ!頼む!」

暗闇の中から姿の見えない拓の声が響いてくる。

「隆司、絶対に入ってきちゃだめだ!たか……」

「た、く……?」

それっきり拓の声は聞こえなり、真夜中の学校の静けさが戻ってくる。

もうその後のことはよく覚えていない。

気がつくと家のベットに潜り込んでいて、ひどく何かに怯えていた。