「ねえねえ、北条くん……こんな話知ってる?」

「なに?急に」

「ある女の子二人組がね、夜中に学校に忍び込んで北校舎の三階にある開かずの間に行ったらしいの」

あ、こういう系の話、俺むり……。

「昼間は開かないはずの扉が開いて、中には髪の長い女の人が立ってたんだって……」

「そ、それで……?」

「もうそれっきりその子たちは見つからないみたい…いわゆる神隠しってやつ?」

うわ……。