クールな綾瀬くんと、秘密の愛され同居始めます。




でもあれはただのお世辞だと思うし…。


その日起こったことといえば、送ってもらって、綾瀬くんとばったり会って…。なぜか喧嘩?が始まってそのあと……。




『ん。……胡桃』



「~~~!!!」



あのときの優しくて甘い表情をした綾瀬くんがぼんっと頭にフラッシュバックして、じわじわと顔が赤くなる。


きゅ、急にあの甘さ?は心臓にわるいよ…っ。



「え、なになにどうしたの?顔赤いよ?」


「ななな、なんでもないよ……っ」


じーっと見られているのがなんだか恥ずかしくなって180度違う方向にぐるっと向いた。



「ふう~~ん??面白くなってきたじゃない」



なにも面白くないよ…っ。こっちは本当に困ってるのに。


とりあえず表情筋おさえよっ…?

にやにや抑えきれてないよ希ちゃん。




「ついに胡桃にも春が来たかあ。2人の王子バチバチの争いねえ。なんか寂しいけど、可愛いから許す」


「……?もっと分かるように説明してくれませんか……」


「ほんと無自覚鈍感なんだから」





もう、意味分からないことが多すぎて頭がパンクしちゃいそうだよ…。






まさかこの時希ちゃんが言っていたことがこの後に分かるなんて、私はまだ知らない。