「ううん、あってるよ。ていうか、同い年なんだから敬語はずして?」
「えっ……!?」
同い年……!? てっきり先輩だと思ってた。
「あ、もしかして老けてるように見える?」
「いえ、じゃなくて…ううんっ。そうじゃなくてなんか…年上の色気的な…?」
「ふはっ、なにそれ。胡桃ちゃんおもしろ」
だってよく見てみると、ほんとに綺麗な顔をしているから。
サラサラのブロンドの髪に色素の薄い瞳。顔の輪郭だけじゃなくて、おまけにスタイルも抜群。その容姿と相まって雰囲気も爽やか。
……どこかの異国の王子様ですか?
決して大袈裟じゃないと思う。
(……、ん?)
……って…“胡桃ちゃん”?
今、胡桃ちゃんって名前で呼んだ…?
「ねえ胡桃ちゃん、俺のこと名前で呼んでくれない…?」
(あ、気のせいじゃなかった)
名字呼びって距離がある気がするから、と言った○○くん。
…確かに、名字呼びよりも名前呼びの方が仲良くなれるよねっ…!
「うんっ。俊くん、改めてよろしくねっ!」
「うん、よろしく」
爽やか笑顔を見た瞬間、
ーこの人絶対モテるな
って、確信した。
とりあえず、爽やか王子様と友達になりました…?



