クールな綾瀬くんと、秘密の愛され同居始めます。



うぅ…。ここは覚悟するしか……ないか。



諦めるしかないと思って、渋々棚に本を並べる。

場所が思ったよりも高かったから、脚立を使ってうんっと背伸び。



「はあ…」



今頃ほんとは美味しいケーキ食べて、美味しい飲み物飲んで、こんな埃っぽくて暗い部屋とはかけ離れている空間にいるはずだったのになあ……。


もう、なんであんな事しちゃったんだろう。昨日の綾瀬くんのせいだ。


昨日の綾瀬くんが。

昨日の、綾瀬くんが……。



フッと頭のなかに、昨日の至近距離どアップの綾瀬くんが浮かんだ。



ーボンッ。


もちろん私は大爆発。


「っきゃ、う、わわっ」


焦った拍子に、足元が狂って脚立がガタガタと揺れる。



(……あれ、なんか空間傾いてない?)


いや、違う。自分が傾いているんだ。



ーーやばい…っ!


目をぎゅっとつむって、固い床に打ち付ける衝撃を待つ。



「………?」



だけど、いつまで経っても衝撃はこなくて。不思議に思って恐る恐る目を開くと、



「……はあ、あぶな」


「っえ、綾瀬くん……っ!?なんで、」



ー下敷きになって、私を支えている綾瀬くんがいた。



「なんで、って…今日お前、ぼーっとしてたし」


「うっ、気づいて…」


「そしたら案の定罰くらってるし。お前ドシだから何かやらかすだろうな、って思って来てみればこれ」


「うぅ…。すみません助けてくれてありがとう」


迷惑をかけすぎてなにも言えない。